▼ はじめに。
病院や治療院に行ったときに、
「どんな痛みですか?」、「どのようなしびれがありますか?」
と聞かれたことはありませんか?
一言で「痛み」や「しびれ」と言っても、その感じ方や原因はさまざまです。
例えば、痛みには、「ズキズキ」「チクチク」「重だるい」などがあり、しびれには、「ジンジン」「ピリピリ」「感覚が鈍い」などがあります。
実は、こうした症状や感じ方の違いには、身体のどこにどのような問題が起きているかを考えるための大切な手掛かりになります。
▼ 痛みには大きく分けて3つの種類があります。
医学的には、痛みには主に大きく分けて3つに分類されます。
▶︎ 侵害受容性疼痛(しんがいじゅようせいとうつう)
代表例:打撲、捻挫、筋肉痛、関節炎など
筋肉・関節・皮膚などの組織が傷ついたり、炎症を起こしたりすることで生じる痛みです。例えば、転んで膝を打ったときや、運動後に筋肉痛が起きたときなどが該当します。
【よくある痛みの表現】
- ズキズキ:脈打つような痛み
- ジンジン:うずくような痛み
- キリキリ:鋭く刺すような痛み
- 重だるい:鈍く重い痛み
- 押すと痛い:圧迫によって生じる痛み

※ 痛みの表現と医学的な分類は必ずしも一致するものではありません。
▶︎ 神経障害性疼痛(しんけいしょうがいせいとうつう)
代表例:帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経障害、神経根障害など
神経そのものが傷付いたり、病気によって神経の働きに異常が生じたりすることで起こる痛みです。神経が圧迫されたり、損傷したりすることで、通常とは異なる痛みを感じることがあります。
【よくある痛みの表現】
- ピリピリ:細かい刺激が続くような痛み
- ビリビリ:電気が走るような痛み
- チクチク:針で刺されるような痛み
- 焼けるような痛み:熱くヒリヒリする感覚

※ 痛みの表現と医学的な分類は必ずしも一致するものではありません。
▶︎ 痛覚変調性疼痛(つうかくへんちょうせいとうつう)
代表例:繊維筋痛症、一部の慢性腰痛など
痛みや処理をする神経の仕組みが変化し、痛みを感じやすくなることで生じる痛みです。身体の組織に明確な損傷が確認できなくても痛みが続く場合があります。
【よくある痛みの表現】
- ズーン:奥深くに響くような痛み
- 重だるい:慢性的に続く不快な痛み
- ヒリヒリ:軽い刺激でも痛みを感じる
- 広範囲の痛み:身体の複数の場所に痛みを感じる

※ 痛みの表現と医学的な分類は必ずしも一致するものではありません。
▼ 痛みの感じ方にはどんな種類がある?
日常生活で使われる痛みの表現には、次のようなものがあります。
| 痛みの表現 | 感じ方の特徴 |
|---|---|
| ズキズキ | 脈打つような痛み |
| チクチク | 針で刺されるような痛み |
| ジンジン | 疼くような痛み |
| ピリピリ | 細かい刺激が続くような痛み |
| ズキーン | 電気が走るような痛み |
| キリキリ | 鋭く刺すような痛み |
| 重だるい | 鈍く重さを感じる痛み |
| ズーン | 奥深くに響くような痛み |
病院や治療院に行き、「どのような痛みですか?」と聞かれた際に参考にしてみて下さい。
▼ しびれにはどんな種類がある?
「しびれ」も痛みと同じように感じ方や原因によってさまざまな種類があります。「しびれ」は大きく分けると、「感覚の異常」「感覚の低下」「運動機能の異常」などに分けて考えることができます。
▶︎ 異常感覚(感覚が過敏になる・違和感がある)
神経への刺激や障害によって、通常とは異なる感覚が生じる状態です。
【よくある表現】
- ジンジン:持続的に刺激されるような感覚
- ピリピリ:細かい刺激が続く感覚
- ズキーン:電気が走るような感覚
- チクチク:針で刺されるような感覚
- ムズムズ:皮膚の内側で落ち着かないような感覚

▶︎ 感覚鈍麻(かんかくどんま)
皮膚に触られた感覚や温度、痛みなどを感じにくくなる状態です。
【よくある表現】
- 触られている感覚が鈍い
- 皮膚が膜に張ったような感覚
- 感覚がぼんやりしている
- 触られても分かりにくい
神経の圧迫や損傷などによって起こることがあります。

▶︎ 感覚脱失(かんかくだっしつ)
身体の一部の感覚がほとんど、または完全に失われた状態です。
【よくある表現】
- 触られても感覚がない
- 温度が分かりにくい
- 痛みを感じにくい
神経の障害などが原因となることがあります。

▶︎ 運動麻痺・筋力低下
厳密には、感覚としてのしびれとは異なりますが、しびれと一緒に起こることがある症状です。
【よくある症状】
- 手足に力が入りにくい
- 足が上がりにくい
- 物が握りにくい
- 歩くとつまづきやすい
このような症状がある場合は、神経や脳などの異常が関係している可能性もあるため注意が必要です。

▼ 正座をした後のしびれはなぜ起こる?
身近なしびれの代表例として、正座をした後に起こるしびれがあります。
正座を長時間続けると、膝周辺などで神経や血管が圧迫され、その結果として神経の働きや血流に影響が生じて足にしびれを感じるという仕組みです。

【正座後によくある感覚】
- ジンジンする
- ビリビリする
- ピリピリする
- 足に力が入りにくい
- 足の感覚が鈍くなる
正座後のしびれは、単純に血流が悪くなるだけでなく、神経の圧迫も関係していると言われています。
そのため、しびれ=血行不良として考えることはできません。

▼ しびれが起こる主な原因
しびれには、さまざまな原因が考えられます。
▶︎ 神経の圧迫
神経が周囲の筋肉や組織、骨などによって圧迫されることで、しびれが起こることがあります。
例:坐骨神経痛、梨状筋症候群、手根管症候群など

▶︎ 神経の損傷・障害
神経そのものに損傷や病気が生じることで、感覚に異常が起こります。
例:糖尿病性神経障害、帯状疱疹後神経障害など

▶︎ 血流の低下・循環障害
血管が圧迫されたり、血流が低下したりすることで、しびれや冷感が生じることがあります。
例:正座後の一時的なしびれ、末梢動脈疾患など

※ 正座後のしびれには、神経圧迫も関係します。また血流障害が疑われるしびれは、医療機関での確認が大切です。
▼ 痛みやしびれを正しく伝えられると正確な原因の特定に役立ちます。
病院や治療院で身体の状態を確認するときは、痛みやしびれについてできるだけ具体的に伝えられると正確な原因の特定に役に立ちます。
例えば、次のような情報がとても参考になります。
- 「どこが」
- 「いつから」
- 「どんなとき」
- 「どのような」
- 症状は一時的なのか?常に続いているのか?
- 力が入りにくい、感覚が鈍いなどの症状はあるか?
このような情報を伝えていただくことで、身体の状態を把握し、適切な対応を考えるための手掛かりとなります。
▼ まとめ
本ブログでは、「痛みとしびれの種類」について解説しました。
「痛み」「しびれ」と言っても患者さま側からするとなかなか表現をしずらいときもあると思います。そのようなときに参考になれば幸いです。
自分自身のサインに気づくことが、健康な身体づくりへの第一歩となります。
※ 突然の片側の手足のしびれ・麻痺、呂律が回らない、顔の歪みなどがあらわれた場合は、脳卒中の可能性があるため、すぐに119番で救急車を呼んでください。また、急に手足に力が入らなくなった場合や、排尿・排便の異常を伴う場合も速やかな医療機関への受診が必要です。





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